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顔にできてしまうシミの原因・対策

河村優子先生プロフィール

【監修】 河村優子先生

渋谷セントラルクリニック院長。日本抗加齢医学会専門医、日本レーザー医学会認定医。アンチエイジングをコンセプトに、体の中と外から痩身や美容皮膚科をはじめとするさまざまな治療に取り組む医師。酒さ(しゅさ)、乾癬(かんせん)、にきび、アトピーなど、皮膚免疫疾患の分野においては、UCLA大学教授と提携したライフスタイルの改善と腸内環境に着目した皮膚治療プログラムを実践中。海外の再生医療を積極的に取り入れ、肌質改善などの治療を行ってきたことから、対症療法にとどまらない先端の統合医療の提供に尽力。

日常生活の中でいつの間にかできている顔のシミ。どうすれば消せる…?とお悩みの方も多いのではないでしょうか。

「一度できてしまったシミは濃くなる一方なのでは?」と不安に思うかもしれませんが、シミには種類があり、その原因によっては改善できるものもあります。また、これ以上シミを濃くしない、あるいは増やさないよう対策を講じることも可能なのです。

シミの種類と原因を知ることで、よりきれいな肌を目指していきましょう。

顔のシミは大きく分けて4種類

女性の肌イメージ

シミには大きく分けて4種類あります。それぞれ改善方法が違うため、まずは気になるシミの種類はどれか判断してみましょう。

額・頬・こめかみなどにできやすいシミ(老人性色素斑)
老人性色素斑の図解

「老人性色素斑」(別名:日光性色素斑、日光性黒子/にっこうせいこくし)は、主に加齢に伴って増えることが多いシミです。

【老人性色素斑の特徴】 ・形状:円形の茶色のシミ。特に規則性はなく、左右対称にもならない
・色:茶色、焦げ茶
・場所:顔にできることもあるが、手や腕など、より紫外線を浴びるところが多い

【老人性色素斑ができやすい方】 ・40代以上の方
・紫外線を浴びる機会が多い方
・若い頃、日焼けすることが多かった方

【老人性色素斑の原因】 老人性色素斑の主な原因は紫外線です。肌に紫外線が当たると、ダメージから肌を守るために「メラニン色素」という物質が生成されます。通常、メラニン色素の多くは肌のターンオーバー(新陳代謝)によって古い肌細胞と共に排出され、あまり残りませんが、何らかの原因でメラニン色素が過剰に分泌され、ターンオーバーでも排出しきれずに残ってしまった場合はシミになります。
ターンオーバーの周期(新しい肌細胞が生まれ、古い肌細胞が排出されるまで)は加齢により長くなります。年を重ねると、色素の排出がうまくできず、シミとして残りやすくなるので、それほど多くの紫外線を浴びなくてもシミができやすくなってしまうのです。

傷跡・ニキビ跡などによるシミ(炎症性色素沈着)
炎症性色素沈着の図解

主に、傷跡やニキビ跡によるシミです。肌が炎症を起こすことがシミの原因になります。

【炎症性色素沈着の特徴】 ・形状:傷を受けた規模や形によりさまざま
・色:炎症ができた箇所に茶褐色の跡が残る
・場所:皮膚に炎症があった場合、身体のどの部分にも残る

【炎症性色素沈着ができやすい方】 ・ニキビ、虫刺され、湿疹、アレルギーなどによるかぶれ、ケガなどの炎症が肌にある方
・肌が弱く、炎症のダメージが残りやすい方

【炎症性色素沈着の原因】 メラニン色素が分泌されるのは、紫外線を浴びたときだけではありません。炎症などにより肌が刺激されることで、多量に分泌されたメラニン色素が肌に残り、炎症性色素沈着の原因になります。
ニキビを潰すなど、肌に強い刺激は与えないようにしましょう。また、炎症部分に紫外線が当たることで色素が濃くなってしまうこともあります。

額・頬などにできるシミ(肝斑)
肝斑の図解

肝斑は、顔の広い範囲にできる、うっすらとしたシミです。 顔の広範囲にでき、ホルモンが関与しているといわれています。

【肝斑の特徴】 ・形状:ぼんやりと広い範囲に薄く発生。境界線がはっきりしないことも多い
・色:薄い褐色
・場所:頬骨、額などに左右対称に現れる。目のすぐ近くにはできず、そこから少し離れた場所にできる

【肝斑ができやすい方】 ・30代後半から50代の女性
・ホルモンに影響を及ぼす薬を服用している、服用していた方
・出産を控えている方

【肝斑の原因】 ホルモンバランスが崩れることにより発症すると考えられます。発症後は、紫外線によるメラノサイトへの刺激や強めなマッサージ等の物理的な刺激によって症状が悪化することがあります。他のシミと異なりホルモンが影響しているため、薬の服用で改善することも多いです。

頬・鼻周りにできるシミ(そばかす)
そばかす(雀卵斑)の図解

斑点が鼻や頬の周りに広がるタイプのシミを「雀卵斑」(じゃくらんはん)といいます。一般的に「そばかす」と呼ばれるものです。

【そばかすの特徴】 ・形状:一つ一つが小さく薄い斑点
・色:薄い褐色、少し濃い褐色の斑点が混じる場合もある
・場所:頬骨、額などに現れる

【そばかすができやすい方】 ・家族にそばかすがある方
・色白の方

【そばかすの原因】 多くは遺伝性のもので、幼少期から出現することが多いといわれています。思春期を通じて濃くなりますが、成人後は徐々に目立たなくなっていくケースが多くなります。

顔のシミの対処法

シミの解消や予防には、シミの種類に応じた対処が必要です。それぞれの対処法を見ていきましょう。

  • 老人性色素斑の図解

    老人性色素斑への対処法ターンオーバーを正常な状態に保つことにより、薄くなる可能性があります。「さらに増やさないようにする」「さらに濃くならないようにする」ために、こまめなUVケアを行うなど紫外線対策を行い、メラニン色素の分泌を抑えることが大切です。

  • 炎症性色素沈着の図解

    炎症性色素沈着への対処法原因である炎症や傷が回復し、年数が経過することで薄くなる可能性があります。「薄くなる=新陳代謝によって古い細胞を排出している」ということなので、ターンオーバーが正常に行われていることが重要です。
    規則正しい生活を送り、栄養バランスを整えることで身体の回復力を高めましょう。また、紫外線によって色素が濃くならないよう、日焼け止めなどの対策も重要となります。

  • 肝斑の図解

    肝斑への対処法肝斑は他のシミとは異なり、皮膚科を受診して適切な薬を服用することで改善する可能性があります。薬局やドラッグストアで購入できるサプリメントや医薬品などもあります。また、妊娠中の方は出産後にホルモンバランスが整い、自然と消えていくこともあります。ストレスなども影響しているので、生活リズムを整えて、ゆったりと過ごすようにしてください。

  • そばかす(雀卵斑)の図解

    そばかすへの対処法遺伝が原因であることが多いシミなので、紫外線をあまり浴びていない方でも発生する可能性があります。根本的な改善は難しいですが、「濃くしない」ことが重要なため、紫外線対策やサプリメントの服用をおすすめします。

肌のお手入れ方法

既にあるシミをこれ以上濃くしない、新しいシミを発生させないためにも、上記で紹介した対処法に加えて、日々の紫外線対策や生活習慣の改善、正しいスキンケアなどは大変重要です。シミの対策として、肌を健康な状態に保ち、バリア機能を高めることが大切です。肌が乾燥しているとバリア機能が弱まるため、スキンケアの際には保湿を意識してみてください。
具体的な方法、保湿ケアについては、「記事:シミ・そばかすの原因を知り、賢くお手入れしよう」や「記事:乾燥肌の皮膚保湿剤 ヘパリン類似物質とは?」を参考にしてみてください。