【おトクなサービスのご案内】まとめ買いが10%OFF&定期お届け便が最大30%OFF

肌荒れの原因と対策は?
肌荒れを改善するスキンケア方法

河村優子先生プロフィール

【監修】 河村優子先生

渋谷セントラルクリニック院長。日本抗加齢医学会専門医、日本レーザー医学会認定医。アンチエイジングをコンセプトに、体の中と外から痩身や美容皮膚科をはじめとするさまざまな治療に取り組む医師。酒さ(しゅさ)、乾癬(かんせん)、にきび、アトピーなど、皮膚免疫疾患の分野においては、UCLA大学教授と提携したライフスタイルの改善と腸内環境に着目した皮膚治療プログラムを実践中。海外の再生医療を積極的に取り入れ、肌質改善などの治療を行ってきたことから、対症療法にとどまらない先端の統合医療の提供に尽力。

ファンデーションがのらない、普段のメイクがきまらないなど、肌荒れに気づいてしまうと一日中気になってしまうものです。女性にとってお肌の状態は一日のモチベーションにも関わる大切なことです。お肌の状態をつくり上げるのは、ご自身のライフスタイルやスキンケアであることを忘れてはなりません。肌荒れとは、普段の生活習慣が結果としてお肌に出てしまったものです。ライフスタイルやスキンケアを見直せば、改善される肌荒れことも多く、お肌のために自分自身でできることはたくさんあります。

今回は、肌荒れの原因・仕組みを知った上で、正しいお手入れの方法や、肌荒れを防ぐための生活スタイルについてお伝えします。

肌荒れの原因は乾燥?

肌荒れの原因

「肌荒れ」とは、なんらかの原因により、肌のキメが乱れ、赤みやくすみ、かゆみや乾燥が起きてしまうことです。原因は乾燥に限らず、さまざまな要因がありますので一つずつ詳しく見ていきましょう。

肌荒れの原因

紫外線

紫外線は日焼けによるシミの原因になるだけでなく、肌のバリア機能を低下させ、赤みや炎症、乾燥などの肌トラブルを引き起こしてしまうものです。また、DNAを壊し、老化を早める原因にもなります。

【対策】 ・紫外線(UV)カット機能を持つ基礎化粧品や、日焼け止めクリームなどを利用する
・日傘や帽子、UVカット機能のある衣類やサングラスなどを着用する
・上記のような紫外線対策、UVケア用品の利用は、夏だけでなく年間を通じて行う
・日焼けをしてしまった場合は、肌を速やかに冷却し、保湿ケアを行う
・メラニン色素の定着を妨げるため、ビタミンCなどの栄養素を補給する

ストレス

ストレスなどの心理的なものが、肌の状態に影響を及ぼすこともあります。ストレスを過度に受けると、ホルモンバランスが乱れて免疫機能が低下し、肌が荒れたりニキビができやすくなったりします。また、長期間にわたってこのような状態が続けば、新陳代謝(肌のターンオーバー)も乱れてしまうため、肌全体がくすみやすくなります。
なお、「ストレスがホルモンバランスを崩すと、その刺激でメラニン色素が多く分泌される」といった研究も進んでいます。ストレスによりシミやそばかすが増えたり、濃くなったりする可能性を示すものです。

【対策】 ・ストレスの元から離れる、あるいはストレスの元を忘れられるような気分転換を図る
・規則正しい生活を送り、十分な睡眠時間を取る(ストレスが軽減されることがわかっています)
・ストレスで消費されてしまうビタミンCやマグネシウム、亜鉛などの栄養素を、サプリで補給する

生活習慣の乱れ

栄養バランスが崩れた食生活、睡眠不足、過度なダイエットなどの不規則な生活を行うとホルモンバランスが乱れ、肌荒れが起きたり、ニキビができたりする恐れがあります。また、そういった生活や習慣自体がストレスとなり、肌荒れを起こすという悪循環にも陥ります。

【対策/生活】 ・「眠気がなくすっきりした」と感じられるだけの十分な睡眠時間を取る
(十分な睡眠時間には個人差があります。体感で、朝起きたときにご自身が「すっきりした」と感じられる睡眠時間を知る必要があります)
・夜間にきちんと寝ることで、新陳代謝を促進する
・喫煙や過度な飲酒は控える

【対策/食生活】 ・脂っぽいものや刺激のあるものは肌荒れ・ニキビの原因になるため、できるだけ避ける
(脂肪分の多い食べ物…チョコレート、揚げ物、バター等。刺激のあるもの…アルコール、カフェイン、香辛料)
・肌に栄養が行き届かなくなるため、過度な食事制限や、同じものを食べ続けるといったダイエットを行わない
・食生活で摂取できない栄養素を補うため、サプリメントを利用する

間違ったスキンケア

メイクを落とさずに寝てしまったり、洗顔をしないで汚れが付着したまま寝てしまったりすると、汚れが毛穴に詰まって肌荒れの原因になります。コスメの成分が肌に刺激を与えることもあるでしょう。

また、洗い方にも気を付ける必要があります。ゴシゴシ擦るようにして顔を洗うと、摩擦力で肌を傷つけてしまう可能性があります。また、洗剤成分が肌に残ってしまうと肌荒れの原因となりますので注意が必要です。

【対策/洗顔】 ・睡眠前には必ずメイクを落とし、洗顔をしてから寝る(朝については肌質により対応する)
・メイクをした場合は必ずクレンジングをしてから洗顔をする
・洗顔の際は32度程度のぬるま湯がおすすめ。熱すぎるお湯は皮脂を奪いすぎてしまうため注意が必要
・擦るようにして洗わない。丁寧で優しい洗顔を心がける
・洗浄成分が肌に残ると刺激になるため、しっかりと洗い流す

【対策/保湿】 ・洗顔後はできるだけ早めに化粧水をつける
・ハンドプレスで馴染ませる。ぱたぱたと肌を叩くようにつけない
・肌質に合った基礎化粧品やケア商品を選ぶ。肌が荒れているときには敏感肌用の商品などを利用する

花粉

花粉といえば目のかゆみ・鼻水・鼻づまりなどをひきおこす「花粉症」の原因であって、肌荒れとは結び付かないかもしれません。しかし、花粉が肌に付着することで肌への刺激になったり、アレルギー反応を起こしたりすることがあります。このときの小さな炎症が肌荒れに繋がってしまうのです。

花粉の季節は数ヶ月続きますし、人によってはさまざまな花粉に反応してしまいます。花粉を原因とする肌荒れ・かゆみなどの症状は、「花粉皮膚炎」と呼ばれます。

【対策】 ・花粉をできるだけ肌に付けない(マスクの利用、保湿クリームなどで肌を守るなど)
・花粉が肌についている時間をできるだけ短くする(自宅に帰ったら洗い流す。着替える)
・花粉情報をチェックするなどして、花粉が多い日は花粉対策を講じる

肌荒れ対策は?効果的なスキンケア方法

肌荒れを防ぐための基本的なスキンケアの方法を覚えておきましょう。「肌荒れを防ぐ基本的なスキンケア」とは、「効果的に美肌を目指すためケア」でもあります。肌荒れを機に、ご自身のスキンケア方法を見直してみることもおすすめです。

スキンケアの見直し

肌を傷めないようにクレンジングと洗顔をするために次の方法を意識してみましょう。

◆クレンジング
メイクは「化粧落とし」(クレンジング剤)で落とします。普通の洗顔料ではメイクの油分を落とせないことが多いため、必ず化粧落としを使いましょう(洗顔料でメイクは落ちません)。また。ポイントメイクは専用のリムーバーを使います。
クレンジングのときは、化粧落としを手に広げ、メイクのついた顔に十分馴染ませてから水で洗い流します。また、拭き取りタイプはコットンなどを利用しますが、あまり肌を強く擦らないように注意してください。

◆洗顔
手を清潔にしてから洗顔料を手に取り、お湯を混ぜてしっかりと泡立てます。この泡立てが足りないと、洗浄成分が肌に直接ついてしまい、刺激となる可能性があります。また、時間をかけて泡立ててから、顔全体を洗うようにしましょう。
特に額、小鼻の周りなどは皮脂が溜まりやすいため、より丁寧に洗う必要があります。さらに指の腹でくるくると小さな円を描くように洗うと効果的です。

◆洗顔後のすすぎ
すすぎはぬるま湯で顔全体から泡を取り去るように行います。このときは大体の泡が落ちたと思っても、見えない洗浄成分が肌に残っている場合がありますので、追加でもう数回すすぎましょう。その後、タオルでぽんぽんと押さえるようにして水分を取ります。

※荒れ肌対策に効果的な保湿ケアについては「記事:乾燥肌の皮膚保湿剤 ヘパリン類似物質とは?」を参考にしてみてください。

洗顔する女性イメージ

刺激を与えない基礎化粧品の付け方

肌に刺激を与えず、さらに肌を効果的に保湿する、化粧水・乳液(クリームなど)の塗り方は次の通りです。

◆化粧水、ローション…肌の水分を補給
片方の手に化粧水を取り、両手で挟むようにして温め、伸ばしてから顔につけます。押し付けるようにして馴染ませてください。ぱんぱんと音がするような叩き方は避けてください。乾燥した感じやつっぱる感じが残るようでしたら、重ね付けをしてみてください。

◆乳液、クリーム…肌に油分をプラスし、肌のバリア機能をサポート
適量を指先で伸ばしてから、より乾燥しやすい目元、口元にまず馴染ませます。その後、手の上に残ったクリームを顔全体に広げましょう。擦らず、じっくりとハンドプレスを繰り返し、肌に馴染ませます。

乳液、クリームを使用する女性イメージ

女性の場合、月経などでも肌の状態は変わってしまいます。ライフスタイルによっては、肌荒れを避けられないときもあるかもしれません。ですが、日々正しい生活習慣やスキンケアなどを丁寧に行うと、肌バリアが安定し、肌荒れしにくい状態を保つことができ、肌荒れした場合でも回復しやすい肌になります。

忙しいあまりに、普段のケアに手が掛けられないということもあるでしょう。しかしシンプルなスキンケアでも続けることで肌が整っていきます。肌荒れに強い肌をつくるために、まずは少しずつできることから始めてみましょう。

なお、長期間の肌荒れは皮膚科での治療が必要な場合もあります。その場合には皮膚科・クリニックで診療を受け、適切なケアを行うようにしましょう。