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「乾燥肌に効果あり!
ヘパリン類似物質の実力を徹底研究」

土屋 佳奈先生

東京医科大学卒業。東京女子医科大学で研修後、皮膚科学教室に入局。東京女子医大病院、JR東京総合病院勤務を経て、都内の美容クリニック、皮膚科クリニックに勤務。現在は、つちやファミリークリニック副院長、分院の浅草院 院長として、皮膚科診療を行う。

お肌の乾燥に悩む方にとって、「ヘパリン類似物質」という成分は、ちょっと気になる存在なのではないでしょうか?
もともと医療用として用いられてきただけあって、保湿力は信頼できそう。そう思いながらも、この成分のことを詳しく知っている方は少ないかもしれません。
今回は、そんな気になる「ヘパリン類似物質」について、特長やスキンケアへの取り入れ方までご紹介します。

ヘパリン類似物質について

──そもそも「ヘパリン」とは?

ヘパリンとは、豚などの腸粘膜から原料を採取された薬剤で、抗凝固薬として血液凝固を防止する作用をもち、医療現場では血栓塞栓症の予防や人工透析の際に血液が固まるのを防止する薬剤として用いられています。
また、高い保湿性を持つ物質であることでも知られており、このヘパリンと似た化学構造を持つ物質が「ヘパリン類似物質」です。ヘパリンと同様に水分を保持する作用が強く、医療機関では保湿剤として以前から皮膚疾患などに処方されてきました。また、近年はヘパリン類似物質を配合した保湿スキンケアアイテムが高い注目を集めています。

──ヘパリン類似物質の効能

ヘパリン類似物質は、大きく分けて3つの効能があります。

保湿・保水機能:肌の角質細胞の水分保持機能に作用し、皮膚内の水分を保つ働き。これにより肌本来のバリア機能も高め、乾燥や肌荒れから肌を守ります。クリーム状の基剤に配合されると、より保湿力が高まります。
※基剤=主薬を溶解し、かつ皮膚に浸透させる役割のある素材(例:ワセリンなど)

血行促進機能:血流をよくすることで肌のターンオーバーを促進、不要な角質の排出を促します。

抗炎症機能:乾燥などの原因によりバリア機能が低下した肌は、炎症などを起こしやすい状態になります。保湿・保水力を高めることにより肌荒れや炎症などを防ぐ効果が期待できます。

保湿用化粧品の選び方

──医療シーンでの利用

前章でご紹介したような特徴から、ヘパリン類似物質はもともと医療機関において皮膚疾患の治療薬として用いられてきました。具体的にはヘパリン類似物質を0.3%配合したものが医薬品として厚生労働省に認可されており、炎症性皮膚疾患や皮脂欠乏症、また乾燥肌や敏感肌への治療薬として処方されています。

──入手には処方箋が必要?

では、乾燥肌や敏感肌で悩み、ヘパリン類似物質が配合されているスキンケアアイテムを試してみるには必ず処方箋が必要なのでしょうか?
実は、市販されているスキンケア用品にも、保湿を目的に、この成分が含有されているものがあり、それらは処方箋なしでも入手が可能です。

ここで知っておきたいのが、スキンケア商品の分類。商品を選ぶとき「医薬品」「医薬部外品」などの表記を見かけたことはありませんか?これらは薬機法(旧・薬事法)で取り決められた分類で、それぞれ、以下のように定義されています。

  • 医薬品:疾病の診断、治療または予防に使用されることが目的とされているもの
  • 医薬部外品:吐きけなどの不快感または口臭もしくは体臭の予防や、あせも、ただれなどの防止、脱毛の防止、育毛または除毛などを目的としており、人体に対する作用が緩和なもの
  • 化粧品:人の身体を清潔にし、美化し、魅力を増し、容貌を変え、または皮膚もしくは毛髪を健やかに保つために、身体に塗擦、散布その他これらに類似する方法で使用されることが目的とされているもので、人体に対する作用が緩和なもの

分かりやすく説明すると治療や予防など健康目的で用いられるのが医薬品、美容目的で用いられるのが化粧品、薬用有効成分が配合され、医薬品と化粧品の中間的な役割を持つものが医薬部外品です。
ヘパリン類似物質が配合されている市販製品は、一般医薬品と医薬部外品なので、化粧品と比べると、より肌トラブルの改善効果が期待できる、ということになります。

──他の保湿剤との違い

保湿成分には、ヘパリン類似物質以外にもさまざまなものがあります。以下、代表的な成分の特徴を簡単にまとめておきます。

  • ヒアルロン酸:保水力が高く、肌の角質層で水分を抱えこむ働きがあるので、肌表面の保湿に役立つ
  • セラミド:肌の角質層で天然保湿因子として働き、水分を挟み込んで逃さない働きをする
  • ワセリン:肌表面に塗ると、角質層の水分蒸発を防ぐ

ヘパリン類似物質は、ヒアルロン酸やセラミド同様、角質層に働きかけ、内部から肌を潤すことができる成分です。
スキンケア商品の中には、これらの成分が複数配合されていることによって、複合的に保湿を目指すタイプのものもあります。それぞれの成分の特長を知った上で、自分に合ったアイテムを選ぶようにしたいものです。

──効果的に使うなら、薬用有効成分が含まれるものがおすすめ

世の中にたくさんある保湿タイプのスキンケアアイテム。選ぶのに困ったら、ヘパリン類似物質など薬用有効成分が入った商品をチェックしてみてください。
また、保湿の相乗効果を期待するならセラミドやアミノ酸などの保湿成分がバランス良く配合されているものを選んでみてはいかがでしょうか。肌悩みに対して複合的なアプローチが期待できます。

保湿はなんといっても肌ケアの基本プロセス。保湿面で味方になってくれるヘパリン類似物質などの薬用有効成分が入ったスキンケア商品を日常のケアに上手に取り入れてくださいね。

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